
竜文切手は1871年(明治4年)4月20日に、日本で最初に発行された切手です。
明治時代に郵便制度が導入されることとなり、郵便代金として竜文切手が発行されました。
切手のサイズは19.5mmと現在まで発行された切手の中ではもっとも小さいです。
切手は和紙が使われており、縦書きの額面に彫刻士の松田敦朝がデザインした竜の絵と単位を示す文が描かれているため、竜文切手と呼ばれています。
竜文切手に希少価値がある理由
竜文切手は日本最古の切手で現存数が少ないため、コレクターが多く現存する竜文切手は希少で価値があります。
切手は手作業で印刷されており、一枚一枚のバランスが異なっているという特徴があり、印刷のバランスや不備の有無で価格が大きく変わることもあります。
価値がある竜文切手は四辺がバランスよく印刷されている切手や、一辺または二辺が少し偏っている程度の見栄えの良い切手は買取価格が高くなります。
竜文切手は手作業による印刷不備で出るエラー切手も珍しいエラー切手であれば希少価値があり、図案の竜が上下逆に印刷された500文の珍しいエラー切手に、切手カタログの評価額で最高価格3500万円もの価値がつけられたこともあります。
竜文切手の種類別での買取相場
竜文切手は額面により買取価格の相場は異なります。
以下の表は、ヤフオクでの竜文切手の落札価格相場と複数買取店で店長として働いていた経験をもとに買取価格の目安を算出しています。
実際の買取価格は切手の状態や買取業者により異なりますが、多くの買取店ではヤフオクの金額を参考にすることが多いです。
そのため、自分の持っている竜文切手がいくらになるのかという目安としてご覧ください。
竜文切手の種類 | 買取価格の目安 |
---|---|
竜文切手(銭五百文) | 15,000円〜80,000円 |
竜文切手(銭二百文) | 10,000円〜80,000円 |
竜文切手(銭百文) | 5,000円〜30,000円 |
竜文切手(銭四十八文) | 5,000円〜20,000円 |
竜文切手の種類別で価値が高い傾向にあるのは、銭五百文や銭二百文といった高額面の切手です。
ただし、買取価格は切手の状態によっても、大きく価値が変わることがあります。
竜文切手(銭五百文)
竜文切手の銭五百文は額面が緑色で印刷されています。
額面が種類別で一番高いため、買取価格も一番高い傾向にあり、買取価格の相場が15,000円〜80,000円程度となります。
竜文切手(銭二百文)
竜文切手の銭二百文は額面が朱色で印刷されています。
竜文切手の種類別で額面が二番目に高いため、買取価格の相場が10,000円〜80,000円程度となります。
竜文切手(銭百文)
竜文切手の銭百文は額面が青色で印刷されています。
銭百文切手は高額面の竜文切手と比較すると、買取価格の相場が半分以下の5,000円〜30,000円程度となります。
竜文切手(銭四十八文)
竜文切手の銭四十八文は額面が茶色で印刷されています。
銭四十八文切手は種類別の中では額面が低いため、他の竜文切手より価値が低く、買取価格の相場は5,000円〜20,000円となります。
まとめ
竜文切手で買取価格が上がる可能性があるのは、以下の通りです。
- 図案がバランスよく印刷されている切手
- 珍しい印刷不備のあるエラー切手
- 額面の高い切手
竜文切手の売却を検討されるのなら、いくつかの切手専門の買取店で査定してもらうことがおすすめです。