第一次国立公園切手の種類別での価値と買取相場

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket
第一次国立公園切手

第一次国立公園シリーズ切手とは、1936年〜1956年に発行された記念切手です。

全70種類あり、戦前が32種類、戦後で38種類存在します。

第一次国立公園シリーズ切手の中で最も価値があるのが、1940年発行の「大雪山」と「霧島」です。

高額面である10銭と20銭では10万円を超える買取金額となることもあります。

この記事では、第一次国立公園シリーズ切手の概要と、買取相場の目安などを詳しく解説していきます。

第一次国立公園シリーズ切手とは

第一次国立公園切手には、戦前と戦後の2種類が存在します。

戦前に発行された国立公園切手は、発行枚数が少ないため希少価値があり保存状態によっては数万円の価格が付く場合があります。

第一次国立公園シリーズの切手は単色刷りで金額によって色分けをしてます。

  • 2銭:茶色
  • 4銭:緑色
  • 10銭:赤色
  • 20銭:青色

戦前、戦後間もない頃に発行された第一次国立公園シリーズは歴史的にも評価が高い切手であり、コレクターからの人気が高い切手です。

しかし、第二次国立公園シリーズ(1962年~1974年発行、全52種)になると各々の発行枚数が1,000万枚で多く、現存している切手が多いため、第二次国立公園シリーズの希少価値は低いです。

戦前と戦後の違い

発行年数により違いがあります。

  • 戦前:1936年〜1941年まで
  • 戦後:1949年〜1956年まで

戦前の切手の風景のものは逓信省の職員によって撮影されており、戦後発行のものでは手書きのものも採用されるようになりました。

また、戦前の切手には「大日本帝国郵便」の文言と「菊花紋章」があり、文字の書き方も右から左で書かれています。

戦後は「日本郵政」の文言で、文字の書き方も左から右へ書く方法に変わっています。

第一次国立公園シリーズ切手の買取相場の目安

第一次国立公園シリーズ切手は発行年数によって買取相場は異なります。

以下の表は、ヤフオクでの第一次国立公園シリーズ切手の落札価格相場と複数買取店で店長として働いていた経験をもとに買取価格の目安を算出しています。

実際の買取価格は切手の状態や買取業者により異なりますが、多くの買取店ではヤフオクの金額を参考にすることが多いです。

そのため、自分の持っている第一次国立公園シリーズ切手がいくらになるのかという目安としてご覧ください。

種類 シート(未使用・美品) 小型シート(未使用・美品)
1936年 富士箱根 5,000円〜50,000円 500円〜2,000円
1938年 日光 1,500円〜8,000円 100円〜3,000円
1939年 大山・瀬戸内海 2,000円〜10,000円 100円〜3,000円
1939年 阿蘇 2,000円〜40,000円 500円〜6,000円
1940年 大雪山 1,000円〜120,000円 1,000円〜10,000円
1940年 霧島 1,000円〜150,000円 1,500円〜15,000円
1941年 大屯・新高阿里山 1,000円〜5,000円 500円〜6,000円
1941年 次高・タロコ 1,500円〜20,000円 500円〜5,000円
1949年 吉野熊野 500円〜50,000円 100円〜1,000円
1949年 第2次富士箱根 1,000円〜20,000円 100円〜1,500円
1950年 阿寒 100円〜20,000円 10円〜1,000円
1951年 十和田 100円〜15,000円 10円〜1,000円
1952年 中部山岳 100円〜25,000円 10円〜2,000円
1952年 磐梯朝日 100円〜15,000円 10円〜1,500円
1953年 支笏洞爺 100円〜12,000円 10円〜1,200円
1953年 雲仙 100円〜3,000円 10円〜1,000円
1954年 上信越高原 100円〜2,000円 10円〜1,000円
1955年 秩父多摩 100円〜2,000円 10円〜1,000円
1955年 陸中海岸 100円〜3,000円 10円〜1,000円
1956年 西海 100円〜1,000円 10円〜1,000円

戦前に発行された第一次公園シリーズ切手は発行枚数が少ないため、買取価格が高くなることが多いです。

特に買取価格が高くなりやすい切手は以下のとおりです。

  • 1940年 霧島
  • 1940年 大雪山
  • 1936年 富士箱根
  • 1949年 吉野熊野
  • 1939年 阿蘇

また、保存状態が良ければさらに希少性価値も上がるため高額買取の期待できるでしょう。

1936年発行「富士箱根国立公園切手」

1936年発行「富士箱根国立公園切手」

発行年数 1936年
発行枚数 1.5銭:120万枚
3銭:65万枚
6銭:25万枚
10銭:25万枚
額面・図案 1銭5厘:暁の富士
3銭:芦ノ湖と富士
6銭:三つ峠からの富士
10銭:三島からの富士
買取価格:シート 5,000円〜50,000円
買取価格:小型シート 500円〜2,000円

1936年に国立公園として選定された富士箱根国立公園(現: 富士箱根伊豆国立公園)が図案です。

国内初のグラビア印刷の切手であり、6銭と10銭は発行枚数が少なく希少価値が高くなります。

1938年発行「日光国立公園切手」

1938年発行「日光国立公園切手」

発行年数 1938年
発行枚数 2銭:400万枚
4銭:250万枚
10銭:50万枚
20銭:50万枚
額面・図案 2銭:中禅寺湖
4銭:華厳の滝
10銭:神橋
20銭:あやめ平
買取価格:シート 1,500円〜8,000円
買取価格:小型シート 100円〜3,000円

1934年に日本初の国立公園指定を受けた日光国立公園が図案です。

発行枚数が少ない額面である10銭と20銭が買取価格が高くなります。

1939年発行「大山・瀬戸内海公園切手」

1939年発行「大山・瀬戸内海公園切手」

発行年数 1939年
発行枚数 2銭:150万枚
4銭:75万枚
10銭:30万枚
20銭:30万枚
額面・図案 2銭:大山
4銭:屋島
10銭:あぶと観音
20銭:ともの浦
買取価格:シート 2,000円〜10,000円
買取価格:小型シート 100円〜3,000円

1934年に日本で1初めて国立公園として定められた瀬戸内海国立公園と1936年に定められた大山隠岐国立公園が図案です。 

10銭と20銭は30万枚ずつしか発行されず、現存している枚数も少ないため、買取価格は高くなっています。

1939年発行「阿蘇公園切手」

1939年発行「阿蘇公園切手」

発行年数 1939年
発行枚数 2銭:150万枚
4銭:75万枚
10銭:30万枚
20銭:30万枚
額面・図案 2銭:久住山
4銭:中岳
10銭:火口
20銭:中央火口丘群
買取価格:シート 2,000円〜40,000円
買取価格:小型シート 500円〜6,000円

1934年に国立公園として定められた阿蘇国立公園(現:阿蘇くじゅう国立公園)が図案になります。

阿蘇切手の10銭と20銭は発行枚数が少ないため、買取金額が高いです。

1940年発行「大雪山公園切手」

1940年発行「大雪山公園切手」

発行年数 1940年
発行枚数 2銭:150万枚
4銭:75万枚
10銭:30万枚
20銭:30万枚
額面・図案 2銭:北鎮丘
4銭:旭岳
10銭:層雲峡
20銭:十勝連山
買取価格:シート 1,000円〜120,000円
買取価格:小型シート 1,000円〜10,000円

北海道の大雪山国立公園が図案です。大雪山国立公園は日本で面積が1番大きな国立公園となっています。

大雪山公園切手は、第一次公園シリーズの中でもっとも人気があるため、高く買取してもらえる可能性が高いです。

中でも小型シート、額面10銭と20銭は発行枚数が少ないため買取価格が高くなる傾向があります。

1940年発行「霧島公園切手」

1940年発行「霧島公園切手」

発行年数 1940年
発行枚数 2銭:120万枚
4銭:100万枚
10銭:35万枚
20銭:35万枚
額面・図案 2銭:韓国岳
4銭:高千穂峰
10銭:霧島神宮
20銭:六観音池
買取価格:シート 1,000円〜150,000円
買取価格:小型シート 1,500円〜15,000円

1934年に日本初の国立公園として指定された、霧島錦江湾国立公園(現:霧島国立公園)が図案となっています。

10銭と20銭の買取が高額になっているのは、書留や外国への郵便物を送るためのもので、発行枚数と現存の切手が少ないためです。

小型シートの発行枚数が5万枚と少ないため希少価値があります。

1941年発行「大屯・新高阿里山公園切手」

1941年発行「大屯・新高阿里山公園切手」

発行年数 1941年
発行枚数 2銭:140万枚
4銭:120万枚
10銭:35万枚
20銭:35万枚
額面・図案 2銭:大屯山
4銭:新高山
10銭:観音山
20銭:新高山頂
買取価格:シート 1,000円〜5,000円
買取価格:小型シート 500円〜6,000円

台湾北部にある大屯国立公園と台湾中部の新高阿里山国立公園が図案となっています。

戦前に台湾を統治していた時代で、現在は玉山国家公園として定められており、太平洋戦争でアジアへ進出していた時代を象徴する切手で、「次高・タロコ公園切手」と共に歴史的な意味を持っています。

10銭と20銭の発行枚数が少ないために希少価値がついています。

また、小型シートの発行枚数が7.6万枚で現存も少なく、保存状態が良ければ高価で買取ができます。

1941年発行「次高・タロコ公園切手」

1941年発行「次高・タロコ公園切手」

発行年数 1941年
発行枚数 2銭:140万枚
4銭:120万枚
10銭:35万枚
20銭:35万枚
額面・図案 2銭:清水断崖
4銭:次高山
10銭:タロコ峡
20銭:大タロコ山
買取価格:シート 1,500円〜20,000円
買取価格:小型シート 500円〜5,000円

台湾の中央部にある、戦前に台湾を統治していた時代の日本の国定公園を図案にしています。

現在の太魯閣国家公園(台湾の国立公園)、雪霸国家公園(台湾の国家公園)です。

バラ切手でも買取価格が高く、発行枚数が少ない10銭・20銭は高価になります。保存状態が良ければさらに価値は高くなります。

また、小型シートの発行枚数が7.6万枚で希少価値があります。

1949年発行「吉野熊野公園切手」

1949年発行「吉野熊野公園切手」

発行年数 1949年
発行枚数 2円:500万枚
5円:500万枚
10円:100万枚
16円:100万枚
額面・図案 2円:獅子岩
5円:大峰山
10円:とろ八丁
16円:橋杭岩
買取価格:シート 500円〜50,000円
買取価格:小型シート 100円〜1,000円

1936年に国立公園に指定された吉野熊野国立公園を図案化しています。

10円切手の希少性が高く、買取価格が高いです。

1949年に逓信省がなくなり郵政省が新しく発足され、郵便料金がこれまでの4倍に引き上げられました。

1949年発行「第2次富士箱根公園切手」

1949年発行「第2次富士箱根公園切手」

発行年数 1949年
発行枚数 2円:400万枚
8円:400万枚
14円:400万枚
24円:400万枚
額面・図案 2円:三ツ峠より
8円:河口湖
14円:七面山より
24円:山中湖より
買取価格:シート 1,000円〜20,000円
買取価格:小型シート 100円〜1,500円

富士山が図案です。

戦前に発行されていましたが、戦時中に発行が止まったため、戦後に発行されました。

郵便料金改定直後のために使用された切手が多く、現存の未使用品が少なくなっているので買取金額が高くなっています。

外国郵便料金も改定されたため、従来の切手の金額で合致しないことが多く、富士箱根切手は大量発行されることになりました。

また、戦後すぐは印刷技術が未熟だったため、印刷がずれた「エラー切手」が存在しています。

エラー切手はコレクターへの人気があり、高く買い取ってもらえます。切手使用済みでも買取価格は高いです。

1950年発行「阿寒公園切手」

1950年発行「阿寒公園切手」

発行年数 1950年
発行枚数 2円:300万枚
8円:300万枚
14円:50万枚
24円:50万枚
額面・図案 2円:雌阿寒岳より
8円:くっちゃろ湖
14円:阿寒富士
24円:摩周湖
買取価格:シート 100円〜20,000円
買取価格:小型シート 10円〜1,000円

1934年に国立公園に指定された、北海道にある阿寒摩周国立公園が図案です。

阿寒国立公園切手から50面シートから20面シートに変更しています。

14円切手と24円切手は発行枚数が少なく、買取価格が高くなっています。

1951年発行「十和田公園切手」

1951年発行「十和田公園切手」

発行年数 1951年
発行枚数 2円:300万枚
8円:300万枚
14円:50万枚
24円:50万枚
額面・図案 2円:おいらせ
8円:十和田湖
14円:観湖台
24円:八甲田連峰
買取価格:シート 100円〜15,000円
買取価格:小型シート 10円〜1,000円

1936年に国立公園に指定された十和田八幡平国立公園が図案になっています。

14円・24円切手の発行枚数が少なく、買取価格が高くなっています。

1952年発行「中部山岳公園切手」

1952年発行「中部山岳公園切手」

発行年数 1952年
発行枚数 2円:300万枚
8円:300万枚
14円:100万枚
24円:100万枚
額面・図案 2円:槍ヶ岳
8円:黒部渓谷
14円:白馬岳
24円:乗鞍岳
買取価格:シート 100円〜25,000円
買取価格:小型シート 10円〜2,000円

1934年に国立公園に指定された中部山岳国立公園が図案になっています。

中部山岳公演切手から切手の額面が円単位になり、「〜銭」の切手は使用されなくなりました。

また、中部山岳切手から少額の切手には風景と人物が配置される構図が使われています。

1952年発行「磐梯朝日公園切手」

1952年発行「磐梯朝日公園切手」

発行年数 1952年
発行枚数 2円:300万枚
8円:300万枚
14円:100万枚
24円:100万枚
額面・図案 2円:吾妻小富士
8円:大朝日岳
14円:磐梯山
24円:月山
買取価格:シート 100円〜15,000円
買取価格:小型シート 10円〜1,500円

1959年に国立公園指定された磐梯朝日国立公園が図案となっています。

10円と24円の切手の価値高いです。10円切手は定型普通郵便で多く使用され、未使用で残っている切手が少なくなっています。

24円切手は国際郵便用に発行され100万枚と発行枚数が少ないことが買取価格を高くしています。

1953年発行「支笏洞爺公園切手」

1953年発行「支笏洞爺公園切手」

発行年数 1953年
発行枚数 5円:2,700万枚
10円:2,800万枚
額面・図案 5円:支笏湖
10円:羊てい山
買取価格:シート 100円〜12,000円
買取価格:小型シート 10円〜1,200円

1949年に国立公園指定された北海道南西部にある支笏洞爺国立公園が図案となっています。

郵便料金が改定されたため、大量発行されました。

そのため、他の第一次国立公園シリーズと比べると買取価格は安くなっています。

1953年発行「雲仙公園切手」

1953年発行「雲仙公園切手」

発行年数 1953年
発行枚数 5円:400万枚
10円:400万枚
額面・図案 5円:ゴルフ場
10円:雲仙岳
買取価格:シート 100円〜3,000円
買取価格:小型シート 10円〜1,000円

1934年に日本初の国立公園に指定された雲仙天草国立公園が図案で、現存しているゴルフ場が特殊切手の図案として使用されていることが特徴です。

発行枚数も多いため、買取価格が高くなることは少ないです。

1954年発行「上信越高原公園切手」

1954年発行「上信越高原公園切手」

発行年数 1953年
発行枚数 5円:400万枚
10円:400万枚
額面・図案 5円:浅間山
10円:谷川岳
買取価格:シート 100円〜2,000円
買取価格:小型シート 10円〜1,000円

1949年に国立公園に指定された上信越高原国立公園が図案です。

5円と10円の額面が違う切手が繋がっていれば、保存状態によれば高額買取も可能です。

1955年発行「秩父多摩公園切手」

1955年発行「秩父多摩公園切手」

発行年数 1955年
発行枚数 5円:400万枚
10円:400万枚
額面・図案 5円:奥多摩渓流
10円:奥秩父連山
買取価格:シート 100円〜2,000円
買取価格:小型シート 10円〜1,000円

1950年に国立公園指定された秩父多摩甲斐国立公園が図案です。

第一次国立公園シリーズの中でも価値は高くありません。

そのため、第一次国立公園シリーズを全て集める、価値のある消印(発売初日等)のある切手で高額買取できる工夫が必要となってきます。

1955年発行「陸中海岸公園切手」

1955年発行「陸中海岸公園切手」

発行年数 1955年
発行枚数 5円:400万枚
10円:400万枚
額面・図案 5円:北山崎
10円:浄土ヶ浜
買取価格:シート 100円〜3,000円
買取価格:小型シート 10円〜1,000円

1955年に国立公園指定された陸中海岸国立公園(現:三陸復興国立公園)が図案です。

高い金額で売れる切手ではありませんが、シートや小型シートは希少性が高いため、保存状態では買取金額が上がることがあります。

1956年発行「西海公園切手」

1956年発行「西海公園切手」

発行年数 1956年
発行枚数 5円:400万枚
10円:400万枚
額面・図案 5円:大潮崎
10円:九十九島
買取価格:シート 100円〜1,000円
買取価格:小型シート 10円〜1,000円

1955年に国立公園指定された西海国立公園が図案です。

戦後発行の第一次国立公園シリーズ切手の中でも特に価値が低い切手になっています。

第一次国立公園シリーズを全て集める、価値のある消印(発売初日等)のある切手で高額買取できる工夫が必要となっています。

まとめ

 第一次国立公園シリーズは特に戦前に発行された銘柄は希少価値が高く、買取価格も高額になっています。

保存状態によってさらに希少価値が高くなる可能性があることを留意しながら買取を行うかどうかを検討していきましょう。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket

SNSでもご購読できます。